有責配偶者からの離婚請求

有責配偶者からの離婚請求[判例]・2

○ 離婚を認める、まはた認めなかった判決を差し戻したもの

× 離婚を認めないもの

No,10 最判 平成元年9月7日 裁判集民事157号497頁;ジュリ956号判例カード99
結果 ○差戻 年齢
同居 別居
生活状況 マンションのローンは夫が支払い続けている。
過去の生活費または離婚給付
その他 平成2年7月9日、差戻審の高裁で離婚の和解成立。夫は妻に対し、妻が住んでいる夫所有の不動産を抵当権抹消の上、財産分与した。またこれとは別に財産分与として2250万円、慰謝料として500万円を支給した。

妻は別居している夫のマンションに住んでおり、妻からの強制執行によってにせよ、夫から支払われる婚姻費用(生活費)によって生活してきたことなどから特段の事情がないと判断しました。

No,11 東京高判 平成元年5月11日 家月42巻6号25頁;判夕739号197頁
結果 ×原判決取消 離婚棄却 年齢 夫46歳、妻47歳
同居 10年弱 別居 約11年
生活状況 夫は洋服仕立ての下請け、生活に余裕はある。妻は生活保護を受けながらパート労働。
過去の生活費または離婚給付 夫は調停で決められた婚姻費用(2子の養育費)月一人あたり1万5千円を、2年間支払ったのみで以降は支払っていない。
その他 子は19歳(働いている)と17歳(高校生)。長男は他で働き妻が二男を養育中。姑の嫁いびり、追い出しとこれに夫が加担したことが破綻の原因である。妻から家を出ており、妻から離婚を求めたこともある。
No,12 最判 平成2年3月6日 家月42巻6号40頁
(※No.11の上告審)
結果 × 年齢 No.11参考
同居 No.11参考 別居 No.11参考
生活状況 No.11参考
判旨 婚姻関係が回復の見込みがない程度にまで破綻するに至っていない。

妻はパート労働で収入を得ながら生活保護を受けており、加えて17歳の高校生を養育している。一方、夫は金銭的余裕があるにもかかわらず、調停で決定した養育費を2年でストップした。高裁判決は、今後の財産的給付の実現は大変低く、離婚となれば妻はいまよりいっそう厳しい状態に陥るとし、特段の事情があると判断して離婚請求を棄却しました。

No,13 東京高判 平成元年4月26日 判時1317号82頁
結果 ×棄却 年齢 夫52歳、妻55歳
同居 23年余り 別居 8年弱
生活状況 妻は洋裁の内職をして月6万円の収入。
過去の生活費または離婚給付 別居中1年4ヶ月をのぞき夫は生活費を送金してきた。昭和61年頃までは月60万円、その後は月35万円、昭和63年5月から20万円。夫から不動産を処分し税金などを引いた残額の半分(1億数千万円相当)を支払うとの離婚給付の申し出がある。
その他 夫婦で商売していたが意見が合わず妻は手を引く。別居の前後に夫の不貞があり。妻は夫名義の不動産に処分禁止の仮処分をかけている。
No,14 最判 平成2年11月8日 判時1370号55頁
(※No.13の上告審)
結果 ○差戻 年齢 No.13参考
同居 No.13参考 別居 No.13参考
生活状況 No.13参考
その他 平成3年に差戻審の高裁で和解により離婚成立。土地の持ち分の2分の1(約30坪)を妻に分与。

妻が不動産に処分禁止の仮処分をかけたことから、離婚を考えた行動をとったことから特段の事情がないと判断しました。

No.15 東京高判 平成3年7月16日 判時1399号43頁
結果 ○認容 年齢 夫53歳、妻52歳
同居 17年2ヶ月 別居 9年8ヶ月
生活状況
過去の生活費または離婚給付 夫から妻に対し財産分与700万円、妻から夫に対して慰謝料200万円。
その他 妻からの離婚請求。夫は昭和53年から無職、生活費入れず。別居前に妻は2年間不貞。夫についても暴力、嫌がらせなど有責性あり。妻は2人の子供を連れて家を出た。
No.16 最判 平成5年11月2日 家月46巻9号40頁
(※No.15の上告審)
結果 ○上告棄却 年齢 No.15参考
同居 No.15参考 別居 No.15参考
生活状況
過去の生活費または離婚給付 破綻について主たる責任は妻にあるが、夫にも少なからず責任ありとした。
その他 No.15参考
No.17 大阪高判 平成4年5月26日 判夕797号253頁
結果 ○認容 年齢 夫84歳、妻78歳
同居 24年 別居 26年
生活状況 子らは成人。妻は大阪在住。夫は東京で女性と同棲。認知した子がいる。約23年妻宅へ月1〜2回帰宅し、身の回りの世話を受けた。
過去の生活費または離婚給付 夫の会社から給与として月30万円の支給あり。夫より財産分与として1億5000万円を申立。
その他 月1〜2回妻宅へ戻っていたが別居状態として認定。地判は別居期間に算定せずに離婚棄却。

妻も共同生活の意志がないことが認められたこと、離婚した後の生活の保障につき、ふさわしいほどの提案がなされていることから特段の事情がないと判断しました。

有責配偶者からの離婚請求[判例・3]へ進む

トップーページ(離婚・相談)へ戻る

▲先頭へ戻る

リンク || 相互リンクお申し込み || お問い合わせ

離婚・相談トップページへ