有責配偶者からの離婚請求

有責配偶者からの離婚請求・2

有責配偶者からの離婚請求の認容要件別の解説

  1. 別居している期間が当事者同士の年齢や同居していた期間と比較し、相当の長期間となっていること。
  2. 未成年のお子様がいないこと。
  3. 夫婦のどちらかが離婚することにより精神的・社会的・経済的に大変厳しい状態になるなど離婚請求を認めることが、著しく社会正義に反するような特殊の事情が認められないこと。

別居期間 (認容要件1)

長期間の別居は、結婚生活の破綻を示す基準としてわかりやすいです。いままで別居期間は10年を目安とされてきました。別居期間が10年を超えるケースについては当事者同士の年齢や同居期間を比較せずとも「長期」であると認定し、別居期間が10年未満である場合は、当事者同士の年齢や同居期間と比較して長期であるかどうかを認定していました。

しかし、判例において別居期間が8年または6年といった短期といわざるをえないケースでも離婚が認められております。これらは、別居期間が短くとも2と3の要件を考慮したときに離婚が妥当であると認めたためです。したがって、別居期間が短くとも離婚成立する可能性はあるということです。

3つのポイント−有責配偶者からの離婚請求認容の要件ないしは考慮要因

  1. 別居している期間が当事者同士の年齢や同居していた期間と比較し、相当の長期間となっていること。
  2. 未成熟のお子様がいないこと。
  3. 夫婦のどちらかが離婚することにより精神的・社会的・経済的に大変厳しい状態になるなど離婚請求を認めることが、著しく社会正義に反するような特殊の事情が認められないこと。

未成熟の子供が不存在 (認容要件2)

未成熟と未成年は似ていますが違います。未成熟の子供とは、「経済的に独立して自分の生活費を稼ぐとしていまだ社会的に期待されていない年齢」ということです。

ただし、未成熟の子供がいるからと、ただその一事で離婚請求を排斥するべきものではありません。過去の判例では高校2年生の息子がいたとしても離婚請求の妨げになりませんでした。ほかに、12歳と9歳の未成熟の子供がいましたが、両者に精神衛生上よくないとして離婚が認容されたケースもあります。また、ほかの判例で、19歳半ばの大学生の子供は未成熟でないと判断されています。

特段の事情 (認容要件3)

離婚を認めることが誰の目から見てもはっきりとわかる社会正義に反するというべき特段の事情としては、具体的に、以下で述べるようなことがポイントなります。

  1. 有責配偶者がふさわしいほどの生活費を負担してきたか。
  2. 評価できる内容の離婚給付(慰謝料・財産分与・養育費など)の申し出がなされているか。
  3. 離婚を拒否している配偶者の生活や収入具合など。
  4. 離婚拒否が私怨(報復や憎悪)にすぎないものでないか、被告側が夫婦の関係修復を本気で考え努力を惜しんでいないか。

1と2は経済的(金銭)なことに重きを置いているが、1の生活費が支払われていなかったとしても2の慰謝料や財産分与でその分を負担することとして解決すると良いため、生活費未払いの一事で離婚請求の排斥につながるとは限りません。

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