さまざまなケースの離婚話を5つ紹介

内縁の妻との離婚についての解説

内縁関係(事実婚)とは?

法律における結婚とは男女両方に結婚の意思があるときに初めて成立します。第三者の目から見ても夫婦のように生活して暮らしている男女がいたとしても、当事者同士に結婚する意思がないのであれば、ただの同棲相手であり、法律上では夫婦として認められません。これを内縁(事実婚)といいます。現在では、「結婚に準ずる関係」として一定の法的保護が受けられることになっています。

民法の結婚・離婚における規定の中から、夫婦の同居義務・挙力義務・扶養義務は内縁(事実婚)関係の夫婦でも適用されます。またお互いの貞操を守る義務もあります。 ただ、子供を授かったとき、父親の姓を名乗ることができません(原則)。また夫婦のどちらかが先に亡くなった場合も財産の相続権はないのです。

内縁関係の解消(事実婚の解消)は、正式な夫婦(婚姻届を提出し結婚している夫婦)が離婚するより縛りがありません。好きなときに、一方的に内縁関係を解消することが可能です。

事実婚(内縁関係)の解消(離婚)でも慰謝料・財産分与の請求は可能

婚姻届を提出した夫婦の離婚では民法で決められた離婚原因など特別の理由がないのであれば、離婚することはできないのですが、内縁関係の夫婦の場合は離婚申し出を拒否する手段がありません。

しかし、理不尽で一方的な内縁解消を認めているわけではありません。納得のいかない一方的な内縁解消(離婚)については「内縁関係調整の調停申し立て」をすることができますし、内縁解消(離婚)によってこうむった損害について、損害賠償を相手に請求することも可能です。

たとえば、内縁関係を維持できないような原因が相手にすべて責任がある場合は、慰謝料を請求することもできますし、財産分与・子供の養育費も請求することもできます。これは婚姻届を提出した法律婚と同じと思ってよいです。

内縁解消の離婚給付について

  1. 慰謝料の請求は内縁関係の解消原因(離婚の原因)を作った側にできます。夫婦どちらにも原因がある場合は、より重たい側となります。
  2. 財産分与の財産は原則として、内縁関係で生活してきて築いた財産が対象となります。夫婦ともに働いていて収入があった場合は半分(二分の一)、専業主婦の場合は三割となります。
  3. 養育費は収入の多い親の水準がボーダーラインとなります。

賢さんと加奈子さんの場合−慰謝料と財産分与

賢さんと加奈子さんのケースを見てみますと、離婚原因(内縁解消の原因)がどちらにあるかは、はっきりといいきることができません。発端は加奈子さんの娘である未来ちゃんでありますが、その後の賢さんの言動も一端を担っているでしょう。

内縁状態が4年続き、その間、加奈子さんは家事をしっかりと行っており専業主婦として評価できるところがあります。したがって、賢さんは加奈子さんに財産分与を行う義務が生じるものと思われます。金額としてはおそらく200〜250万円前後が妥当かと思われます。しかし、これは賢さんの収入や財産、加奈子さんの貢献度により変わってきます。

養育費は、賢さんと加奈子さんの間に生まれた1歳の息子に対して支払い義務があります。賢さんは子供を認知していますからね。最低、高校卒業まで養育費を払う必要があります。しかし、未来ちゃんについては養子縁組に入れているわけでもないので、養育費支払いの義務は生じません。

また、別居した時期と正式に内縁関係の解消の合意がとれた時期が異なっている場合は、その間の生活費を賢さんが負担することがあるかもしれません。

離婚相談Case.04のまとめ

  • 内縁解消(離婚)はいつでも好きなタイミングで行うことができる。
  • 法律婚(婚姻届を出した夫婦)でなくとも慰謝料・財産分与・養育費を請求される場合がある。
  • 内縁関係の夫婦の間に生まれた子供の姓は原則、母親のものとなる。籍も母親側に入ることになる。

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