さまざまなケースの離婚話を5つ紹介

妻と離婚し愛人と結婚を考えているの解説

夫婦はお互いの収入・資力により生活費を分担する

慎也さんが子供の親権をとられたくないのであれば、浪費する母親には子供の監護者としての資格はないということをアピールするとよいでしょう。しかし、今回の場合、お子様が2人とも10歳未満ということですので、母親の実家で過ごすことになるであろうことを考慮すると、裁判所がどのようは判決を下すかは難しいところになります。

さて、夫婦の生活費についてお話ししましょう。夫婦は、その資産および収入、そのほか一切の事情をひっくるめて夫婦生活に必要である生活費(婚姻費用)を分担することを民法760条で定めています。
※生活費……日常の衣料費、食料費(妥当と思われる外食および飲み代)、家賃、住宅ローン、光熱費、電化製品、家具費、娯楽費(限度を超えるレジャー費およびギャンブルはのぞく)、医療費(出産費用)、養育費、教育費、交際費など。

この分担方法なのですが、夫婦の収入割合をまず考えます。夫婦の収入を合計しても生活費に不足する場合は資産を分担の基準にします。専業主婦の場合は金銭的に評価されませんが、家事や育児で分担していることになります。

夫婦仲の破綻による生活費分担の問題

夫婦はお互いに扶助義務(経済的に援助すること)があります。相手に自分と同じ水準の生活レベルを与える義務があります。したがって、請求を受けた場合必要と思われる生活費を原則、支払わなければなりません。これは夫側に別居原因がある、あるいは、妻がみ収入やパート収入のみで経済的に厳しい場合は、裁判でも妻の請求が通る可能性が大きいです。

また、離婚を前提とした別居においても、正式に離婚が成立するまでは、生活費を支払い続けることになるでしょう。しかし、生活費を受ける側に離婚原因および同居することができなくなった原因がある場合は、この請求は認められることのないことが、先の最高裁により判決が得られています。

したがって、今回の慎也さんと晶子さんのケースでは、別居原因(浪費という)を作ったのは晶子さんですので、慎也さんは晶子さんに対し生活費を支払う義務は生じません。拒絶の意志を明確に伝えるべきでしょう。

夫婦の連帯責任の範囲について

夫婦は、生活に必要なものを購入する場合は、相手の承諾を求めなくてもよいです。上記で述べた生活費(日常家事に関する行為)については、夫婦どちらともに代理権をもっています。したがって相手が独断で購入した代金の支払い義務について連帯責任を負うことが民法761条で決められています。たとえば、妻が魚屋で買い物したが財布をうっかり忘れてしまってツケで購入した場合、魚屋はこのツケに対し妻だけではなく、夫にも請求することができ、そして夫は支払う義務があります。

しかし、これは日常家事(生活費)に限ってのお話です。夫婦であるからといっても、家庭の収入や生活レベルにそぐわない買い物(高級ブランドバッグや宝石など)やギャンブルの借金については連帯責任を負う必要がありません。この手の支払い義務は、連帯保証人にとなっている場合のみです。連帯保証人でもないにもかかわらず、「夫が払うべきだ」「妻が払うべきだ」と取り立てられても支払い義務はありません。

夫婦が利用できるクレジットカードについて

夫婦の借金問題で曲者であるのがクレジットカードです。夫婦のどちらかが、相手のクレジットカードを勝手に利用し、さらに連帯保証人にしてしまうことです。当然、勝手に使われた方に支払い義務は生じません。

しかし、クレジットカード会社から連帯保証人の確認の連絡が来て承諾した場合や日常的に相手にクレジットカードを利用させていた場合は省かれます。

近頃は夫婦共有名義のクレジットカードが人気となっています。便利であることは間違いないのですが、お互いの信頼が高くなければ怖いものでもあります。常に連帯保証人の責任を負っていることになりますからね。この手のクレジットカードにつていの支払い義務については責任を免れないと思っていただいてよいと思います。

慎也さんと晶子さんの場合、晶子さんが勝手に慎也さんのクレジットカードを持ち出して利用していたので、慎也さんに支払い義務はありません。取り立てしてくる業者にしっかりアピールするとよいでしょう。

離婚相談Case.03のまとめ

  • 日常家事債務(生活費)でないのであれば、夫に妻の借金を肩代わりする義務はない。
  • 夫婦関係に亀裂が生じたら共有名義クレジットカードは解約するようにしよう。

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